The show must go on         ショーは続けなければならない     

街は慌ただしく、 イルミネーションが消え ミュージカルのようなクリスマスも終わり

和の雰囲気が出回る

歌舞伎を見るような飾り付け

近くの公園では 獅子舞が櫓の上でリハーサルをしている

一人佇みふと思う

今日まで何を目指して生きてきたのだろう

何になりたかったか

誰になれたか

自分はそこにいた?

主役だった?

窓辺に置いた観葉植物の背が伸びたことも気づかなかった一年

水をやり、「おはよう」といつもの台詞さえ忘れていた

俺がいようがいまいが 太陽は昇り沈む

俺がいなくなっても何も残らない 拍手もない

この冷えた部屋と同じ温度のワインでも飲みながら振り返れば楽で
気が済むのかもしれない

素面で心の底を語るほどタフでもない

頭の中にある台本を繰り返し 叫ぶだけ

「癌に負けない 頑張ろうと」

誰が 何を 俺のことを試しているのだろうと悩んだこともあったが

全てはこの世に「未練(みれん)」この3文字に値する

決していい言葉ではない

野次が飛びかう

でも未練があるからここにいる

まだまだ何かをここに残せるチャンスはあるはず

アンコールがあれば 奈落の底から這い上がってこよう

誰しもが生きていること自体 人生という舞台の上でのショーであり
誕生から幕を引くまでのシナリオは人の数だけある

ただHappy endは難しい

それでも the show must go on (ショーは続けなければならない)

こんな体になって本当の自分を見つけたような気がする

やっと会えたね

鳴り止まない拍手を求めて

hand metal music musician
SHOW

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